『月へ行く』解説

まいど、にいやです。
みなさま一週間ぶりのご無沙汰です。
さて、今日は植岡喜晴監督『月へ行く』の内容を少々ご紹介。

まずはタイトル、これは植岡さんが足で書いた文字……だったか。作品内容をみごとに現したパンクな書です。

この作品、どう説明すれば良いのでしょう。SFでもあり、ホラーでもあり、人情話でもあり、禁断の愛の話でもあり……。まあ、その全部というところでしょうか。




右が主人公の柿の木坂ナオ、美学校二期生(当時)の遠山智子さんが演じています。左は担任の小山先生、演ずるは戸田昌宏さん。どうやらこの先生、ナオが好きらしいのです。で……以下略。




あらら、ナオの髪の毛がピンク色に、さらにお腹まで膨らんでますね。いったい何があったんでしょう。お腹に耳をつけてるのはナオの弟ナナオ。柿の木坂家は、お父さんのテツゾウ、娘のナオ、息子のナナオの三人暮らし。家業は豆腐屋です。




これがお父さんのテツゾウ。演じるのは加藤賢祟さん。色々あって、ちょっとアル中気味。でも立派な豆腐職人なんですよ。テツゾウ父さんの作る豆腐は大評判、いつもたくさん売れ残って柿の木坂家の晩ご飯は毎日毎日湯豆腐なのです。




これが一家団欒、毎晩毎晩飽き飽きの湯豆腐の晩ご飯。おや、右手にいる長髪の男は……。はい、突然押し掛けて来た小山先生です。小山先生すっかり柿の木坂家に馴染んでます。




左の美しいご夫人がテツゾウ父さんのお嫁さん。テツゾウさんも新婚時代は幸せだったんですね。奥さんは生まれたばかりの赤ん坊(ナオ?)を抱いてます。演じるは宮田亜紀さん。遠山さんと並ぶ、美学校の主演女優です。「この子、どんな子に育つのかしら……綺麗な星空」「キラキラ……」「キラキラ……」




場面転換して九十九里浜へ。これはいわゆるヒッピーと呼ばれる、平和を愛する美しく気高い皆さんですね。踊ってるのはモンキーダンスという、格調高い古舞踊です。もうすぐ無形文化財に指定されるそうです。で、ここだけの話なんですけど、なんと、『月へ行く』の試写会の時。某有名評論家の方が、この場面で突然席を蹴って立ち上がり、受付の学生に「ふふふ、ふふ、ふざけるなあ〜〜〜っ!!!」とブチ切れて帰って行かれたとか。いやまあ、ここだけの話ですけど。




実は某有名評論家先生が激怒して帰られた後、スクリーンにはこんな美しい場面が映し出されていたんですね。これが先週お知らせしたUFOの場面。もっと予算があったらUFO全部ピカピカさせたかったです。でも、どこか物悲しい、リリカルな名場面に仕上がってますよ。乞うご期待。




恐怖にひっくり返る小山先生。XXXが勃発し、XXXが暴かれ、XXXが……。 もしも某評論家の方がここまでご覧になってたら、血を見るどころじゃ済まなかったでしょうね。そして、愛と憎悪とXXXの力で映画は大団円を……迎えるの……かなあ……。




最後におまけ、植岡監督です。植岡さんはヒッチコックよろしく、自分の作品にチラチラ顔見せするのです。さて、どの場面で出て来るか、お楽しみに。

という事で、今週金曜日、渋谷アップリンクで『月へ行く』をどうぞご覧下さい!


さらにおまけ。
昔々、NHKでやってた大ヒット時代劇『天下御免』のテーマソングです。これ聞くと泣けて来るんですよ。