『大拳銃』inプチョン国際ファンタスティック映画祭(4日目)


7月22日(水)晴れ

朝起きて窓外を見ると、日光が妙な感じ。皆既日食。もうピークは過ぎていたみたいですが、見たことのない光量の日光が街を包んでいました。肝心のその写真はなぜか撮っておらず、残念。

プチョン映画際HPの観光案内欄に載っていた「ロボットパーク」なる博物館にデューイさんと行ってみる。



しがみついたまま微動だにしないスパイダーマン


ミニチュア庭園の中で細かく動きまくる民族舞踏巨大ロボ。
などなど、どこかずれた博物館でしたが、アルバイトさんたちが親切に館内を案内してくれたおかげで堪能できました。

その後、博物館近くの定食屋で昼食。なんだかグルメ観光記の様相を呈してきました。

韓国の定食屋さんでは、小皿に載ったキムチが突き出しとして大量に出てくるんですね。にんにくキムチを大量に食う。

満腹後、『愛のむきだし』を見に行くデューイさんと別れて、前々日に一緒に飲んだ田口清隆監督の『長髪大怪獣ゲハラ』を見に行く。
これがめちゃくちゃ面白い!怪獣映画の基本を全て押さえたカットと、懐古趣味に陥らないお話の展開と、真剣なバカさ加減。役者さんも皆さん楽しんで演じているのが凄い伝わってきます。僕と同年代の監督さんなのに、すごいなあと感じ入りました。韓国のお客さんにもバカウケでした。見る機会があれば、その機会を絶対に逃してはいけません。

続いて、『チャイルド・プレイ』。皆さんご存知の、チャッキーです。会場に入ると、怪しい一団が会場を徘徊してました。



超ダウナーなゾンビたち。最近の疾走系ゾンビへのアンチテーゼなのかも。

で、『チャイルド・プレイ』。もちろんフィルム上映。子供の頃、この映画めちゃくちゃ好きだったんです。なぜか人形系ホラーが好きで『パペットマスター』なんかも見てました。今見ても、チャッキーの造形と動きは素晴らしいですね。何よりもブラッド・ダリフの声がイイ。
チャッキーは生きていると言い張る我が息子に対して「うちの息子どうしちゃったのかしら」と不安がる母親……みたいな要素が最近のチャイルドプレイには無くってちょっと寂しいです。

コーヒー飲んで小休憩後、西村喜廣監督の『吸血少女対少女フランケン』。
スプラッターでラブコメ」と、西村監督の前口上があり、場内の期待感が高まる。西村監督は韓国でも大人気。映画自体も、とても面白かった!やっぱファンタスティック映画祭はこうじゃないといけません。
観てる人をトコトン楽しませてやる!という西村監督の気概がとても勉強になりました。中でも、川村ゆきえさん演じる主人公の吸血少女が、血の雨を浴びながら恍惚とした顔で踊るシーンは、美しさのあまり、目頭が熱くなってしまいました。あんな顔が出来るだなんて、すごい女優さんです。
『吸血少女対少女フランケン』は、8月15日からシアターN渋谷、シネマート新宿で劇場公開されます。

上映後、夜の街をブラついてると、田口さんとバッタリ遭遇。『ゲハラ』に感動したことを伝える。中学生のころから段ボールなどを駆使して怪獣映画を作ってた、などお話を伺う。『狂気の海』制作スタッフに田口さんがいたら、どんなに心強かったことか……。
そうこうしてたら、さらにデューイさんともバッタリ遭遇。で、近くにあった屋台で三人で韓国名物トッポッキ食べながら、デューイさんが田口さんと僕に自作上映後の感想をインタビュー。田口さんはとても話も面白く、ファンになってしまう。見習わなければ。

一段落ついたところで、誰かいるかと思って三人でホテルに戻ろうとしているところに塩田さん土田さんのグループと遭遇。さらにKwonさんと遭遇し、関係者が集まってる飲み屋へ案内してもらう。そこで初めて、「アイスケーキ」を食べる。初日から気になってましたが、「アイスケーーキー」と叫びながら歩くオッサンがいたのです。つまりはアイスキャンデーなんですが一本70円ほど。味は、ほんと、まあまあ。
毎度のとおり、飲んで、ホテルへ帰る。

つづく

『大拳銃』大畑創