北京リポート13


『人喰山』の上映が終わり、今度はナスカさん達の『動夢』の上映日。
朝ご飯はホテル部屋で高野君と二人でカップラーメン。



高野君は「上品」、僕はもう一つの方(どう読むのか?)を食べました。味はどちらもどぎつくなくって美味しかったですよ。



さあ、ナスカさん達の上映です。お昼の上映なので、今一お客さんが入ってない。それに(ナスカさんも書いてたけど)中国で見たアニメーションは、『動夢』的な抽象作品って少ないのです。ううん、どう受け止められるのか。でも最後まで見てくれたお客さんとの質疑応答は、僕が見てた日本人作家の作品の中で一番内要が濃かった気がします。僕はドイツで見られなかった『dorothy』が面白かったです。ナスカさんの『居住迷宮』あらためて見たけど、これは本当に手が込んでます。詳しくはこちらへ。
http://blog.goo.ne.jp/nasukax/e/a84c529cc64bc122d387da62626792a9



上映が終わったら、中山さんから「ナスカさんとにいやさん、一緒にインタビューをお願いします」との事。お、アベックインタビューですか。写真はセッティング中。カメラを回してる方が本当は責任者なんだけど、実際は中山さんに丸投げ。カメラ回したら、後は何にもしません。いい加減だなあ〜〜。



ナスカさんの家の猫もUMA化が激しいらしいが、本人も十分UMA化してます。このまま沼や森から現れたら十分水曜スペシャル行けますよ。そうだ、次回の『ムー』の表紙はこの写真で決まりです!
イデアの奇行(お休み中)



インタビューを終えて壁に落書き……もとい、サインするナスカ嬢。インタビューの内要は、二人とも中国の大きさ、パワーの凄さに圧倒されたってな話。それと「パソコンのスキルは凄いけど、手作りのアニメーションが少なかった」というのが二人の共通意見。でも、これから中国のアニメーションはもの凄い事になると思いますよ。いやホント。



ナスカさん、デザイン的な資質があるんでこういうの上手いですね。



ううん、もう三年近く灰土警部描いてないんで忘れた。ちなみに、僕が中国で使った言葉は「シェーシェー」と「ニーハオ」だけでした。



インタビューが終わって、屋上ではしゃぐナスカさん。危ない、落ちたら死にますよ!ここは地上10メートル以上です。ああ!姫様ったらお転婆なんだから……と、いつの間にかおつきの爺やみたいになってるにいやです。しかし、本当に強風吹いたら一巻の終わりでしたね。



今日は早めに会場を後にし、高野君憧れの羊のしゃぶしゃぶへ。これはお店で出て来た密封食器、ちょっとお高いそうで。ビニールで包まれてるのは、かつてあまりに食器が汚かった事への中華的反省らしい。中山さん曰く「以前は出てくる食器が汚いままで、少しマシな店は水の入ったボウルと一緒に出て来て、それを客が自分で洗ってたんです」いや……しかし。「で、今ではこういうビニールで密封された食器が……」と開けてみたらやっぱり汚れてた。さすが中国。お見事です。



と言う事で、原子炉のような鍋でしゃぶしゃぶを頂きます。羊の肉は臭いって聞いてたけどそうでもない。帰国してから妹に話したら「新鮮な肉は臭くない」そうで。もしかしたらバスから見た羊たちが、今我々のお腹の中に入って来てるのかもしれませんね。



これがその肉。羊と牛のダブルしゃぶしゃぶだったんで、この写真はもしかしたら牛肉の皿かも。ゴマだれ(アーモンド?)で頂きます。



今日で高野君ともお別れ、お疲れさまでした。しかし我々は日本人。こってり味のタレには飽きて来て「ポン酢無い?」「もっと白菜を」「春雨がおいしい」「しいたけ入れて」とまあ口々に……。



店から出ると、いつも午前様だった我々の見た事の無い風景。通りには一杯夜店が出て、たくさんの人が行き交っています。これは広場で行われてるバスケットボール。



そして、同じ場所で年配の方々は社交ダンス。



夜の町には霧(排気ガスか?)がかかって、まるで夢の世界のようです。ああ、こういうアニメーションが作りたい。



道ばたにはキオスクのような雑誌屋さん。並んでるのは日本のファッション雑誌や、中国のテレビ雑誌、子供向けのヒーロー絵本。なにやら怪しげなホモ雑誌のようなものも。早速ナスカさんが目の色を変えて購入。



道ばたの露天です。果物や本、衣類やDVDが多かったです。ウルトラマンのDVDもあった。果物は勝手に取って試食しても良いそう。またまたナスカさんとチーちゃんが果物を買って、感想は「生まれてこのかた、ここまで味の無い果物を食べた事は無い」だそうで。ううん、確かに会場で配られる果物も味は無いですね。日本の果物がお菓子っぽすぎるというのもあるんでしょうが。



ああ、憧れの三輪タクシー。いつか乗りたいと思って、はや一週間弱。



夜店のおじさんが寝てます。こういう写真を見ると、のんびりしてるように見えますけど、いやいや、周りはクラクションが響いててうるさいうるさい。とにかく中国の人たちはクラクションを鳴らさないと損だと思ってるようで、我々の話し声が途切れるくらい鳴らしまくります。三輪タクシーはマイペースにトコトコ走るし、二輪は二人乗りデフォルトでどこでも突っ込んでくるし、四輪は我が物顔でぶっ飛ばします。「危ないねえ」「道を渡るときは走らない方が良いらしいよ、よけてくれると思ってスピード落とさないんだって」「こりゃ事故が起こるよねえ」と話してた我々の真後ろでドカンッ!「ああ〜やった!」「人がはねられたの?」「犬だ、さっき道走ってた黒い大きな犬」。そうなのです。夜店を冷やかしてた我々の周りをうろうろしてた大きな犬がはねられ、はねた車は止まりもせずに行ってしまったのです。ワイルドなワイルドな北京郊外の夜の出来事でした。